2014年5月7日水曜日

訪問看護ステーション「花みずき」ブログ28

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                              訪問看護ステーション
                             「花みずき」   
                              訪問看護師  西門 美津江


    
「高齢な夫婦の方たちを訪問して思う事」

「元気で長生きしたい」と思っていますが、いざ自分が利用者さんたちと同じ年齢になったら「どこで誰と暮らしているのかな」と思う時があります。私は今訪問看護師として「子供たちはあてにはならないよ」と言われる利用者さんや夫婦だけで支え合って暮らしている人たち、娘さん夫婦と暮らしている人、息子さんや妹さんが近くにいて支えてくださっている、そんなご夫婦の方々に訪問させてもらっています。

同級生だったと言われご夫婦とも病気を抱えていらっしゃる人は、遠方に息子さんたち2人いらっしゃいますが、近くに住んでいる妹さんが買い物など支援してくださっています。姉妹は年を取ってからも長く付き合っていけるからいいなと思いました。私も1人2つ違いの妹がいるので大事にしようと思います。

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今年96歳父親と95歳の母親を介護されている娘さんご夫婦もいらっしゃいます。
その娘さん曰く95歳の母親が、まだお元気な頃に父親の妹が施設に入所したため、一緒にお見舞いに行きました。その帰りに母親が『自分は施設には行きたくないお前の家の納戸でもよいから一緒の居させてほしい』と言った。その言葉が忘れられません。
今、母親は話すことはできませんが、どんなに大変でも家で介護していきたい」と母親の頭をなでながら母親に話しかけておられました。その方のお宅に訪問すると、仕事をしながら忙しい中でも両親は自宅で介護をしようという娘さんの想い、一生懸命さが伝わり親を看る姿勢を学びます。
私は84歳になる母親が1人います。兄と暮らしていますが、隣町に妹も居て妹は2~3回/週は実家に帰っています。私は、兄や妹に母のことは任せて、1か月以上帰らない時があります。
最近は物忘れがあるとの情報も兄から聞かされ、自分のことも忘れられるのではないかと心配になります。できるだけ顔は見に行こうと思っています。もし、母が介護状態になったら兄弟3人助け合い在宅で看ていこうと思っています。

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癌の末期の方を介護している妻は、長女を授かったが死産だった。その時、主人が支えてくれた。」とその当時のことをしみじみ話してくださいました。いつか返す時が来るのだなと思いました。長く夫婦をしているといろんな病気やできごとがあります。私も主人から喧嘩をした時はもう何があってもお前のことは面倒見ない」と言われます。でも私は、夫は糖尿があるので年を取ったら私が看取る側になり,返していけるのではないかと思っています。

7つ年が違うご主人を介護されている奥様は入院すると落ち着きがなくなりおかしくなるし、家で看るしかない。運命だと思う」と言われていました。7つも年が若い奥様ですが、「入院させると夫が家にいるときと全く違うため心配だ」と話されていました。長年連れ添って相方の性格がわかるからでしょうね。

家族とはフリードマンは定義でのべています。絆を共有し、情熱的な親密さによって互いに結びついた。しかも家族であると自覚している2人以上の成員である。」
在宅療養者と家族が安定した関係性を維持することができれば療養生活は長続きしやすいと思います。私たち訪問看護師は、家族の精神的な支援もしていくことは大事なことと思います。

訪問する中でもたくさんのことを学びます。人生の先輩で自分もこれから歩く道だと思っています。
デイに来ている人の会話で「今日も生きていた」と朝いつも思うと言われるそうです。これもまた自分が歩く道だと思っています

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