2013年1月28日月曜日

訪問看護ステーション「花みずき」ブログ⑮

”12月:干し柿の思い出と訪問看護”P1000948
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      訪問看護ステーション
            「花みずき」
      訪問看護師
           西門 美津江

寒くなりました。山は葉っぱが赤や黄色に色づいてきています。
訪問先では、柿が鈴なりに実をつけ、枝が折れそうになっています。
おいしそうな色ですが、渋柿です。
干し柿にして吊るしてあるお宅を訪問すると、冬が来たなと思います。
小さい頃、祖父の家に行くとかならず、縁側の軒下の所の物干し竿に干し柿が、吊るしてありました。お正月には、甘くなり、皆で食べたのを思い出します。
結婚してからは、夫の実家に干し柿用の柿の木があり、お舅が亡くなった今でも、義理の兄夫婦が干し柿を作ってお正月に、食べさせてくれます。
今年は、我が家にも、柿が届き、娘と干し柿を吊るしました。
甘い干し柿ができたら皆に食べさせてあげたいと思っています。
作って吊るした後は、楽しみで毎日柿の様子を見ています。
干し柿は、(ほしがき)は、柿の果実を乾燥させたもので、ドライフルーツの1種である。
ころ柿、白柿とも呼ぶそうですillust65211_thumb

訪問先で吊るし柿をされているお宅もあります。
先の見えない介護をする中で、一時の楽しみでもあると思います。
出来上がる楽しみや毎日の柿の変化にも会話が弾みます。
病院、施設と違っていわゆる井戸端会議に参加できず、孤立しがちな家族にとっては、サービス提供スタッフとの雑談が情報や共感、安心を得る大切な機会となっているのではないでしょうか。
そのことを忘れずに通常は他者の侵入をあまり許さない居宅内で、家族が見せる素顔に触れる、という人間関係を維持できれば家族の視点から、問題解決に近づくことができ、そういった作業自体が家族の心のケアにつながっていくのではないかと思います。
相手の気持ちがわかる看護をしていきたいと思います。

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            (吊り下げるように枝を付けたまま収穫し、皮をむきます。)

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      (縁側に掛けた干し柿の変化を見ながら、おいしくなぁれと会話が弾みます。)

<概要>

干し柿に用いられる柿は、そのまま食べれない渋柿であり、乾燥させることにより、渋柿の可用性のタンニン(カキタンニン、シブオール)が不溶性に変わって(渋抜きがされて)渋み味が亡くなり甘みが感じられるようになります。(その甘さは、砂糖の約1.5倍とも言われます。)
甘柿は、渋柿と違って渋抜きせずに食べられるが、糖度その物は渋柿の方がはるかに高いため、甘柿を渋柿にしても渋柿ほどは、甘くならないようです。
表面に白い粉が、付着していることが多いですが、これは、柿の実の糖分が、結晶化したものです。主に、マニトール、ブドウ糖、果糖、ショ糖からなります。
中国では、柿霜(しそう)と呼び生薬としています。
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<生薬>
中国では、柿餅(しへい)は生薬の1つになっている。
主に肺を潤し、止血、下痢止めの作用があります。

<歴史>
他の乾燥食品と同様に、古くは冬の保存食であったそうです。image12CAZSKN4I

<栄養>

最も多い栄養成分は炭水化物です。                         柿餅(しへい)⇒
水分が減っている分、高カロリーな食品となっています。
食物繊維も豊富です。
他にミネラルとしてマンガン、カリウムも多いです。
柿はビタミンCが豊富で、生の大きいものならば1個で1日の必要な量は、
補給できるがビタミンCは、干し柿にすると無くなり、その代わりにβ―カロ
チンが増えます。                                                                      
しかし、食べすぎるとタンニンの作用で鉄分の吸収が妨げられるという悪影響があるので、1日食べる量は、1~2個がよいです。

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