2011年10月20日木曜日

大隅鹿屋病院 訪問看護事業所ブログ④


大隅鹿屋病院 
訪問看護師   本村 千穂 

 毎回訪問看護のブログを見てくださっている方や、今回初めて見てくださった方本当にありがとうございます。私達訪問看護スタッフは、女性スタッフ8名で24時間365日の訪問看護体制をとっております。現在は女性のみの職場ですが、最近では男性の看護師さんもふえてきています。訪問看護も女性限定ではないので、在宅医療に興味のある男性看護師さんぜひ一緒に働いてみませんか?!さて、今回はお話を2つさせていただきます。
1つは「利用者さんの年齢のお話」もう1つは「訪問地域について」です。現在利用者数97名の方が利用されています。内訳ですが男性46名女性54名です。そのうち90歳以上の方でも24人。皆さんとてもチャーミングでパワフルさも兼ね備えている素敵な方々です。その中で100歳が近い方やまたは100歳を超えていらっしゃる方のお話をさせていただきます。

IMG_0547                                                Aさんの作品です。
                  写真後方にも、手作り作品がずらり飾ってあります。

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お1人目Aさんはパズルや折り紙での工作を趣味とされ、細かい作品や大きな作品をほぼお1人で作られ、自宅のリビングはその作品で埋め尽くされています。始めにお目にかかった時は、とても100歳が近い方とは思えないような凛とした印象を受けました。初めのうちは同居されている娘さんが作られて作品をリビングに飾ってあるものだと思っていましたが、訪問を重ねる内に、その作品はAさんの作品であることを知りとても驚いたことを覚えています。

IMG_0548                 100歳を超えた、Bさんのビニール紐で編んだ籠です。

またもう1人のBさんは100歳を超えておりますが手先がとても器用で荷物を縛るビニールの紐で籠を上手に編み上げられます。手頃なサイズの籠は2~3日で作りあげられるそうです。この集中力はとても100歳超えた方とは思えません。
1つの作品を作り始まれば、同じ体制で時間を忘れ食事を取ることや休憩も忘れ、日ごろ訴える足の痛みですら忘れてしまうそうです。同居されている娘さんは御本人さんの体を心配されている一方で、そんな母親を尊敬していると話されていました。私達でも同じ作業で同じ体制での作業はとても腰や足に響きます。またあきぽい私はお2人のような集中力もなく、すぐ次の物に目移りしてしまい、作業が中途半端になってしまいます。
私もその方々の爪の垢でも煎じて近づけると良いなと目標にしています。日本は長寿の国で特に鹿児島県は全国でも上位にランキングされると以前研修で学んだ記憶があります。私達の訪問看護事業所は、他の事業所さんよりも平均年齢は高いと思います。でも皆さんはパワフルで素晴らしいライフスタイルを持ち、持病と戦いながら日々生活を過ごされています。そのようなQOLを重視した生活の場で、看護師として関われることが、病棟勤務にはない素晴らしさだと感じています。

続いてはもう1つ訪問地域についてのお話をさせていただきます。私達に日々の業務の中で欠かせないのは車移動です。初めて行く道も多いです。ただ地図の読み方は、上手になったと思います。私達訪問看護事業所は大隅半島の隅から隅までと言ってもよい程幅広く訪問させていただいています。

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病院を中心に、肝付町(高山・内之浦を含む)、大崎町、錦江町の田代や、東串良、志布志市、もちろん鹿屋市内(輝北・吾平を含む)も隅から隅まで訪問します。道によっては、対向車との行き違いも難しい道路や車に1台もすれ違わない場所などもあります。
今年とても印象に残ったのは、1月の雪の中での訪問でした。大変さはありますがやりがいはそれ以上にあると思います。また利用者様から日々学ぶことも数え切れないほどあります。利用者様の状況に応じて訪問する回数は異なりますが、毎日訪問しても、月1回の訪問でも学ぶことは多く、同時に驚くことも多いです。私達スタッフはそれぞれの看護師としての経験年数や性格も違います、なのでスタッフ間での学びも大きいです。病院を退院し在宅へ帰られる方や通院が困難な方が安心して毎日を過ごしていただけるように少しでも支えになれればと考えております。

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