2011年5月20日金曜日

大隅鹿屋病院 訪問看護事業所ブログ ①

今月より、訪問看護のブログを始めることになりました。
訪問看護について興味のある方や、訪問看護って何をしてくれるの?と知りたい方など多くの方に訪問看護を身近なものに感じて頂ければ嬉しく思います。
私も訪問看護を始めて、ようやく1年が経とうとしていますが、最初は訪問看護について教科書や実習で携わった程度で、私自身 訪問看護を理解出来ていませんでしたが、訪問看護で仕事をするようになり、訪問看護の奥深さを感じる毎日です。
病院の外に出て患者様のご自宅へ訪問すると、病棟では感じることの出来ない、穏やかな時間が流れています。病院で聞こえるモニターの機械の音や、人の行き交う足音は聞こえません。当たり前ですが、外からは鳥の声や虫の泣き声の自然の音や、生活の音が聞こえてくるその中で、訪問看護を行ないます。患者様も病院にいるときよりも、穏やかな表情のような気がします。

訪問 001 ただ、病棟のように近くに医師や看護師や医療スタッフはいませんので、1人で訪問します。医療物品も揃っていませんので、自宅にある物や生活の中にあるものを利用・工夫しながら訪問看護を行い、自宅で安心して療養出来る様に援助していくのが、訪問看護の役割の1つです。
自宅で療養するには、家族の協力が必要不可欠な状態の時もあります。家族は今まで行なった事がないオムツ交換や、医療器具を扱わなくてはならない事もあり、精神的にも負担が大きくなりやすいです。そこで、訪問看護師が助言や指導を行い”相談役”となり安心を提供することで、精神的な不安や自宅での療養生活をサポートしていきます。

ここで、私が関わった事例を紹介します。
Aさん:大腸がん/人工肛門あり・肺・肝臓にも転移あり。ターミナルの状態でしたが症状は落ち着いていた為、本人・家族の希望もあり自宅へ退院されました。病名は本人には未告知、家族には告知してありました。介護は主に娘さんが関わっていましたが、娘さんにも家庭があり母親(妻)への介護指導も希望されていました。主治医も気にかけて下さり、連絡・相談しながら薬の調整したり娘さんもとても協力的で、お父さんの希望を叶えてあげたいと頑張られていました。しかし、いつ病状が急変するか分からない状況で家族の不安は強く、奥さんは最初「私は出来ない」「娘がしてくれているから」と言われていました。訪問看護の中で、ケア・介護について説明を行い、不安を傾聴し何が不安なのか?何が出来ないのか?訪問看護で何が行なえるのか、社会資源の活用についてなど調整する中で、少しずつ奥さんの不安が軽くなり自信がついてきたのか、患者様の介護だけでなく自分の健康にも目をむけるようになっていく姿を、目の当たりにするようになりました。
訪問看護は患者様を支える家族への援助も、重要なのだと気づかされる事例でした。
                                                                        訪問 011訪問 010
国の政策で在院日数(入院期間) も短くなり、急性期を逸した患者様の療養の場は在宅へシフトされている現状です。訪問看護では医師の診療の補助や、日常生活の援助の他に家族支援・援助が大きな役割」となります。
今回は、家族への支援について取り上げました。これから、訪問看護での出来事など毎月更新していく予定です。ブログを通じて、より多くの方に訪問看護を知ってもらい、興味を持って頂いたり、訪問看護師として働いてみたいと感じて頂けると、とても嬉しく思います。
初めてブログに投稿したので、つたない部分もあったかと思いますが、ご了承下さい。
訪問看護同様、ブログも少しずつ慣れていけるといいなぁ~と思っています。♡♥
今後とも、宜しくお願い致します。                   もうすぐ2年目の訪問看護師より           

1 件のコメント :

  1. いつも見せて頂いているのですが、更新があまりないようで心配していました。頑張って仕事もブログもお願いします!

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